[ら行]

[ライムライト]:

波乱に満ちた人生を送ったチャールズ・チャップリン!その作品の中でもひときわ「人が生きることの意味」を問いかけてきた作品ではないだろうか? 売れなくなった老喜劇役者が、一人の女性を自殺から助け、その人生にくじけそうになっている女性を励まし、援助し、ともに泣き、笑い、立ち直らせてゆく。 そして彼女が立ち直った時、彼は自ら彼女の前から姿を消した。3年後大スターとなった彼女と再会し、再度自分も舞台にチャレンジする。そこで彼は大成功 を収めるが、その舞台で勢い余ってオーケストラボックスに落ち、脊髄を傷つけてしまう。そしてその同じ舞台に立った彼女を見守りながら静かに息を引き取る。 という感動的なチャップリン晩年の作品である。この作品の中のチャップリンの言葉に「人生を恐れてはいけない。人生に必要なものは、勇気、それに想像力と少しのお金、それだけだ」 というのがある。非常に重い言葉であり、本作品はまさに彼の人生そのものを描いていたような気がします。

総評は、チャップリンの作品にはすべて、その時代時代の風刺が織り込まれており、喜劇であるがただ単に笑わせるだけではない。ということで85点です。

[ランブルフィッシュ]:

この映画は、現代版「理由なき反抗」だといえる。ケンカに明け暮れる不良兄弟達が主人公だ。監督はあの「ゴッド・ファーザーPART2」「地獄の黙示録」のフランシス・コッポラ、主演はマット・ディロンの他、 ミッキー・ローク、ダイアン・レイン、デニス・ホッパーなど豪華な顔ぶれがそろっています。かなり一般受けしない特異な世界を描いているため、理解しがたいところが多々あり、いまいちストーリーがよくわからない。 また展開にメリハリが無くダラダラと物語が進行していく感じがした。

そこで総評ですが、こういう物語は得てしてハッピーエンドにはならないのですが、この作品もやっぱりハッピーエンドにはならなかった。その点でもっと意外性が欲しかったので63点にしましょう!

[レイダース(失われたアーク)]:

ご存じ[JAWS]のスティーブン・スピルバーグと[STAR WARS]のジョージ・ルーカスが初めて手を組んで作ったのがこの作品です。ハリソン・フォードをスターに押し上げたのもこの作品だといえるでしょう。 確かに5分に一度の興奮を作りだし、観ているものを引きつけたら絶対に放さないストーリー展開は、まさに今まで経験したことの無かった面白さを魅せてくれました。また必ずユーモアが随所に盛り込んであり、 かなり緊迫した場面でもフッと笑いを誘う作りは、何とも言えず粋な作りでした。例えばナチの親衛隊が手のひらに王冠の焼き印をつくったり、ハンガーを何かの武器のように大げさに出してみたり、エジプトで マリオンがさらわれた時に、大太刀を振り回す敵を前に一瞬たじろぐが、次の瞬間拳銃で「ズドン」など、思わず吹き出してしまう。

息もつかせない、飽きさせない展開、新しい映画の世界をつくり出したことは間違いないので、90点!

[レディフォーク]:

なかなか良く出来たファンタスティック・ラブ・ロマンス作品だと思う。物語は中世のヨーロッパで、二人の仲に嫉妬したある司教によって呪術をかけられた恋人同士の切ないラブストーリーである。この呪術とは、 女は昼の間「鷹」にされ、男は夜になると「狼」にされた。愛し合う二人が人間の姿で出会えるのは、日の出と日没のほんの一瞬だけである。この「狼」にされる騎士が呪術をかけた司教を倒すために、昼間は「鷹」に なった恋人を連れ司教を探しだし、最後にはその司教を倒し二人にかけられた呪術がとけ、結ばれるという一風変わった物語である。監督は「オーメン」「スーパーマン」のリチャード・ドナー、「狼」は「ヒッチャー」で 恐い殺人鬼を演じたルトガー・ハウアー、「鷹」にはミシェル・ファイファー(あまり知らない)が演じている。また全体的に映像も美しく、見事に中世の雰囲気をつくり出していた。

こじんまりとまとまっており、個人的には好きなタイプの映画なので83点を差し上げましょう!是非一度ご覧下さい!


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