伊賀点描



 三重県の北西部に位置する伊賀地方は 京都、南都に程近いが四方を山に囲まれた山里である。都落ちした貴人の隠れ里にふさわしく『秘蔵の国』と称された。
 伊賀と云う州名は大古、伊賀津姫の所領なるをもって定まったとされている。南都 東大寺の杣(荘園)としての影響が強く、領主を持たない小豪族の集合体として発達してきた。顕著な例として 友生や黒田の悪党がある。
 中世に至っては惣という組織をもって国を維持したが裏切り者のため織田信長の入国を許し伊賀は一円焦土と化した。世にいう天正伊賀の乱である。
 徳川の治世となり 藤堂高虎が慶長13年伊賀伊勢に転封となる。以後藤堂家11代を経て明治を迎える。
 現在は伊賀市、名張市をもって伊賀地方となす。
伊賀市は2004年11月に6市町村が合併した新しい市である。(旧上野市、旧阿山町、旧伊賀町、旧大山田村、旧島ヶ原村、旧青山町)