ドラマ『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』
あらすじ
筑豊出身の中川栄子(田中裕子)と雅也(大泉洋)は、強い絆で結ばれた母子だった。東京で一緒に暮らし始めたふたりは、いつの日か一緒に東京タワーに上ろう、と約束していた。しかしその約束は、ついに果たされることはなかった───。
栄子は若いころ、炭坑の閉鎖ですっかりさびれた筑豊の小さな町・野辺山の駅前にある食堂で働いていた。やさしく穏かで、面倒見がよく、そのくせお茶目な一面もある栄子は、近所の誰からも愛される女性だった。栄子の実家で、祖母の種(加藤治子)と3人で暮らしていた11歳の雅也(神木隆之介)は、そんな母親のことが自慢だった。父親の弘治(蟹江敬三)は小倉で仕事をしているというが、雅也は父親が何の仕事をしているのかすら知らなかった。雅也は、粗野で酒癖が悪く、やることなすことすべてが無茶苦茶で、時折フラッと野辺山にやってきてはもめごとを引き起こす父親のことが嫌いだった。雅也は絵を描くのが好きだったが、その才能がどうやら父親譲りらしいことも嫌だった。
その当時、栄子は、弘治との離婚を決意し、彼に離婚届を突きつけていた。が、弘治が離婚届を紛失したとかで,その話はいつの間にかうやむやになってしまう。またあるときは、栄子と雅也が小倉で弘治と一緒に暮らす、という話もあったが、弘治の気が変わったらしく、それも立ち消えになっていた。雅也には、そんな父と母の関係が理解出来ないでいた。
雅也が中学校に入学してまもなく、種が他界した。種は、栄子の姉・信枝(松金よね子)、栄子、そして妹の法子(大塚寧々)の3姉妹を女手ひとつで懸命に育ててきた働き者の女性だった。通夜の日、雅也は、栄子も寂しいだろう、などと他人事のように言う弘治に噛み付いた。が、弘治は、そんな雅也のことを相手にしなかった。そのとき雅也は、弘治より立派な男になってやる、と固く決意していた。
30歳になった雅也は、東京で暮らしていた。雅也は、絵描きになると決意して上京したものの、定職につけず、アルバイトで食いつなぐ毎日。大学時代の友人で、同じく無職の榎本(佐藤隆太)と方南町にあるアパートで暮らしていたが、家賃すら払えない状態だった。ある日、そんな雅也の元に、幼馴染のバカボンこと春夫(塚地武雅)が転がり込んででた。バカボンが上京してきたのはこれで二度目。ダンサーを目指して上京してきた前回同様、今回も、映画に感化されて東京行きを思い立ったたしい。雅也の幼馴染でちゃんとした職についているのは、銀行員になった前野(岡田義徳)だけだった。
そんな折、雅也たちはアパートの大家(樹木希林)から、家賃滞納を理由に部屋を追い出される。滞納していた家賃は、栄子は支払うことになったのだという。それを聞いた雅也は、情けない思いでいっぱいだった。バカボンは帰郷したものの、住む場所がなくなってしまった雅也と榎本は、仕方なく公園で寝泊りするようになった。そこで出会ったのが、たまたま公園で昼食をとっていた真沙美(広末涼子)という女性だった。真沙美は、東京タワーで案内係をしているのだという。彼女との出会いがきっかけで、いまの生活から抜け出す決意をした雅也は、必死になって働き始める。
同じ頃、栄子は、地方の病院に入院していた。栄子は、ガンに侵されていたのだ。幸い、手術は成功し、術後の経過も良好だった。法子は、栄子のことを雅也に知らせようとするが、彼に連絡を取ることが出来ずにいた。
イラストの仕事もするようになった雅也は、真沙美に金を借り、笹塚にある古い家を借りて新しい生活を始めることになった。榎本も一緒だった。雅也は、それを知らせようと、バカボンに電話するが・・・。
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(コメント)
・リリー・フランキー氏
「尊敬する久世光彦さんからドラマ化のお話を頂戴しました時は本当に光栄で、うれしく思いました。久世さんのお気持ちを引き継ぎ、また、新しい世界を描いて下さることを、一視聴者として心待ちにしております」
・三輪源一プロデューサー(カノックス)
「このドラマを完成させることは、久世が私たちに遺した最後の宿題です。西谷監督のもと作品の完成に向けて邁進していきたいと思います」
・企画・和田行(フジテレビ編成部)
「今は久世さんの遺志を受け継ぎつつ、新しいものを作り出していかなければならない、という気持ちです。我々なりの『東京タワー』を作りましたが久世さんどうですか?と問いかけられるような作品にしたい」
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