「もういいかい まだだよ」小椋佳著 双葉社 2021年12月25日発行
言わずと知れた元銀行員で、銀行に勤めながら曲を作りレコーディングしていたというシンガーソングライターの小椋佳さん。一浪して東大法学部に入学、卒業後は日本勧業銀行入職。ご結婚は、学卒同期100人中、3番目だったとか。
驚いたのは、「夏休みの宿題などは、初日にすべてやり終えるタイプだった」というところ。それぐらいでないと、東大合格は無理なのだと、納得しました。
そして、1日に何曲もできるのが当たり前だった頃があったとのこと。それで、創った曲は2000曲以上とのこと。私は、30年ほど前に、6曲ほど作って、それっきり。
小学校の同級生と結婚されたとのこと。初恋の人が生涯の伴侶となるーーー他にもいらっしゃるのだろうが、珍しいと思ってしまう。
ラストアルバムのタイトル曲が「もういいかい」とのこと。申し訳ありませんが、聴いていません。曲の中では、「もういいかい」と小椋さんが歌い「まあだだよ」とお孫さんが続きます。歌うことについて「もういいかい」と問いかけ、「もういいよ」と言われることを期待しながらも怖れながら、「まあだだよ」にホッとする。人生の最後に「もういいかい」と問い、「もういいよ」と答えてもらって静かに死んでいけたらと思う。