「育児保険」ってか?もう、だまされない −06.05.13−
少子化対策を論議していた政府の専門委員会が報告書案をまとめた。
子育て支援を広く社会で負担する仕組みとして「育児保険」を提言している。
原案では、「地域や家族の多様な子育て支援」「働き方に関わる施策」「経済的支援」の三点を打ち出した。
その中でも、「経済的支援」として、「乳幼児を対象とした手当ての新設」や育児支援に取り組む企業の助成拡充などをあげている。その実現のために、「育児保険や子育て基金等、社会で負担を分かち合う仕組み」をつくるとのこと。
”広く社会で負担する仕組み”といわれてピンときたのは、「介護保険」だ。国民から保険料を徴収することで、国や都道府県の負担を減らす仕組みを、子育てにも導入しようとしている。これでは、税金と二重取りだ。
保険は「保険事故」にそなえるために、掛け金を払うのが基本。保険料を払える人しか受給対象にならない。高齢化や子育てが「保険事故」なのか、保険料をかけられない人は子育て支援が必要ないのか、納得いかない。支援策は支持したい。財源はぜひ、市民生活本位の税の使い方を優先して確保してほしい。