サービスについて(その2)−06.05.23

 会議が終わって午後930分頃、いつものように駅前の立ち飲み屋による。今日は、この前に続いて2回目の「夢ろか」という酒を呑む。一口呑んだところで、携帯が鳴り、Aさんの声。坂庭さんの追悼歌う会から1年少々。次回の企画を引き受けてくれたAさんが、日程とか段取りをしてくれた。さっそく、奈良の友人達へ連絡することを約束する。

汽車を待つ20分ほどの間に、お酒とおでん2本。お決まりコースで、おあいそするとき、小銭入れから10円玉がこぼれて、積んであったビールケースの中に入ってしまった。店の人に支払いながら、事情を言うと、10円引いてくれた。私は、驚いた。

週のうち、何度か来るので、顔は知ってくれている。だから、つぎに来た時でも返してくれたらいい、と思っていた。忘れていたら、それでもいいと思った。それが、本当に落としたかどうか、店の人はわからないのに、私のいうことを信じて、「また、みときます」と10円引いてくれたのだ。                 

「ありがとう。ごちそう様」と店を出たが、これからも、この店に来ようと、気持ちよく店を後にした。

サービスはお客の満足が第一である。しかし、私だったら、「見つけたら、お渡ししますので、預かっておきます。お名前をお聞かせ下さい」くらいできっちり530円いただくと思う。そうしないと、もし、会計が合わなかったら、私の責任になると考えるからだ。

しかし、この立ち飲み屋の店員さんは、あたり前のように10円を引いてくれた。

世は、マニュアル時代である。マニュアルでこんなケースまで書かれているとは思えないが、少なくとも、もし、お金が合わなくとも事情を説明すれば、了解してくれる店長なのだと思った。現場の判断を尊重する人だろう。

いろいろ、教えられて、幸せな気分で店を出た。

サービス業はお客の満足が第一である。