格差社会について−06.08.27

東京に出張に行き、そこで、格差社会についての話を聞く。

専修大学の唐鎌直義先生のお話。

初めて、唐鎌先生の講演をお聞きしたが、笑いながら話すため、大丈夫かなぁと思ったが、内容は、家計調査を元に説得力のあるお話だった。

勤労者世帯(世帯主が会社・工場・商店・官公庁などに勤めている世帯。会社・団体の役員は除く)の年間収入の統計を使って話された。

2004年現在の平均年収は636万円。平均世帯員数3.48人、平均世帯主年齢46.4歳。

年収の最も低い10%の層(T階層)は、2004年の平均年収305万円。平均世帯員数3.06人、平均世帯主年齢34.4歳。

年収の最も高い10%の層(]階層)は、2004年の平均年収1,137万円。平均世帯員数3.82人、平均世帯主年齢51.1歳。           

6年間で「平均」の実収入が10%減。

T階層の世帯主年収は2004年現在253万円。賞与分を差し引くと月収は名目で20万円。(45歳・妻子あり)これは、一人暮らし世帯の「実質的な生活保護基準」(税・社会保険料負担、勤労控除を考慮)に該当するとのこと。

唐鎌先生は「中年家族持ちワーキングプア」の出現という。

確かに私のところも、かみさんはパートなのだが、「ワーキングプア」状態。「働いているのに貧乏」だ。それなのに、世の中、ベンツやBMWがたくさん走っていると思いません?

高額所得者の所得税や大企業の法人税を低くして消費税や国債に頼っているのはおかしい。

しかも、日本の国民所得はドイツ、イギリス、デンマークの3カ国の国民所得の合計値に匹敵。人口はドイツの1.55倍で、国民所得はドイツの1.91倍。社会保障給付費は0.65倍!