1943年2月22日に起こったこと‐2010年2月22日‐
第2次大戦中のドイツ。ヒットラーが戦争をおしすすめ、ユダヤ人をガス室に送り込んでいた。

その中で、戦争反対のビラをまく学生のグループがあった。ミュンヘン大学のハンス・シェル、ゾフィー・シェル兄妹らのグループだ。

1943年2月18日午前11時頃、ハンス・シェル(兄)とゾフィー・シェル(妹)はミュンヘン大学内の吹き抜けで、ビラをまいているところを大学の用務員に見つかり、逮捕された。そして、4日後の2月22日、同じく逮捕されたクリストフ・プロープストと共に裁判にかけられ、死刑が言い渡され、その日の午後5時に断頭台で殺された。            

ハンス・シェルとクリストフ・プロープストは大学で医学を学んでいた。ゾフィー・シェルは生物学と哲学を学んでいた。

反戦ビラを印刷・配布しただけで捕らえられ、死刑となった時代。同じ時期、日本でも同じように捕らえられ、裁判も受けられず拷問によって殺された人たちがいる。

今、私たちもビラをまく。不法侵入で裁判となる例もある。言論表現の自由は、時代の民主主義を計るバロメーターのように思う。

67年前の今日、平和を願う若者が殺されたことを忘れない。