井上ひさしさんが亡くなった(2)‐2010年4月27日‐
2010年4月9日、劇作家井上ひさしさんが亡くなったことは、すでに書いた。私が生きる柱の一つがなくなったことも書いた。

今、古本屋に行くと、ア行とヤ行の棚を見る。ア行は、もちろん、井上ひさし氏である。一昨日も、「『日本国憲法』を読み直す」と「日本語は七通りの虹の色」を買った。そして、ヤ行は、山田洋次監督の「キネマの天地」と「学校V」を買った。ついでに、柳澤桂子さんの「認められぬ病」と「すべてのいのちが愛おしい」を買った。大体、100円コーナーを探して買っている。山崎豊子さんの本も探しているが、100円コーナーには、ほしい本がなかなかない。

井上ひさしさんが亡くなったのは、今も信じられない。なぜかというと、いままでも、身近にお会いしたことがなかったので、身近にいないということは変わらないからだ。

そうであれば、人の死は、身近な人のみに影響があるのかもしれない。もちろん、新しい、井上ひさし作品が生まれない寂しさはある。それでも、膨大な(私にとってだが)、作品とエッセイなど読んでいるうちに、私にも、お迎えが来るだろう。こんなことを言っているうちに、また、井上ひさし氏の「闇に咲く花」を図書館から借りてきた。ア行とヤ行で日が暮れる。