青柳の泥にしだるる潮干かな

        元禄七年(一六九四)五十一歳の作である

 

句意

 

 潮干で大きく水が引き、日頃は水面に枝垂れる青柳の枝が今日は泥まで届

ているようだ。

 

 川底の泥に汚れた柳に俳諧味を発見した句であり、許六はこれを不易の発句

と推賞している。

 

句碑

木曽岬町 源盛院