たわみては雪待つ竹の気色かな
元禄七年(一六九四)五十一歳の作である
句意
この絵に描かれた竹のたわみ具合は、いかにも雪の降るのを待ちこがれてい
る格好である。
曽良宛書簡の中で、島田で「竹など書きてとらせ」たとあり、その自画賛句
である。そして竹の図柄に合わせた即興句である。
松阪市白粉町 来迎寺