長月庵若翁 | ||||||||
落つる身を花に啼き入る鴰哉 | ||||||||
句意 | ||||||||
鴰(雲雀)はさえずりながら青空に向って舞い上がり復舞い下りるのが常である。そのように自分は亡くなる最後まで俳句にうちこんだ。私は満足してあの世に旅立つことができるだろう。 | ||||||||
この句は若翁の辞世句である。 彼は肥前大村藩士で堀徳輝と呼ばれた。俳諧に興味を持ち諸国漫遊の旅の後、芭蕉を慕って上野へやって来た奇特な人である。上野へ来たのは、芭蕉が亡くなってから百年以上を経過し、伊賀蕉門も衰退していたが、三代目蓑虫庵主の猪来らと協力して蕉風の復興に努めるとともに、翁の故郷塚の再興という大偉業を成し遂げた恩人でもある。 | ||||||||
句碑 | ||||||||
上野市農人町 愛染院(故郷塚) | ||||||||
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