Vol.12
今回のインド訪問の最大の目的は「民衆劇」。それもインドの人と一緒に民衆劇を創ること。前日から4つのグループに分かれてディスカッションから始める。一人ひとりの生活のなから課題を出し合い、何を訴えるのか、カースト制度・政治・宗教・多国籍企業・近代化・食糧・飢餓・貧困・自殺・部落問題・性の問題・・・・・など、様々な話し合いが行われた。
タミル語→英語→日本語→英語→日本語という3カ国語の通訳で3倍もの時間をかけながら私のグループは「グローバリゼーションと多国籍企業による工業化や近代化」をテーマに劇を創ることになった。
午後4時からはリハーサル。それぞれの劇が終わったら意見交流。これまた激しい指摘のオンパレード。よりよい劇を創るためインドの人ははっきりものを言う。
夜、ARPの子どもたち、近くの村人、山岳部族の人々、たくさんの観衆が中庭に集まった。
迫真の演技に笑いあり拍手あり、歓声がわき起こる。劇の終わりには演じ手と観衆が対話を始める。そして共に課題解決のための新しい劇が生まれる。
演じ手と観衆が入れ替わる場面もあり、いつの間にかみんなが一体化していく。これが「民衆劇」なんだ。
インド日本民衆劇フォーラム