ヴァージニア・ヘンダーソン                                  

T.ヘンダーソンの経歴           

1897年 ミズーリ州カンサスシティーで8人兄弟姉妹の5番目の子供として生まれた。

父親の仕事の関係上、ヴァージニア州で育つ。

1918年 第1次世界大戦中に、傷病兵の世話をしたいという気持ちから看護への関心

を高めワシントンの陸軍看護学校へ入学。

1921年 同校卒業。訪問看護婦として働く。

1922年 故郷のヴァージニア州の病院看護学校で教鞭をとる。

1929年 看護に関わる自然科学と人文科学を学ぶ為にコロンビア大学のティーチャー

ズ・カレッジに進学。学士号と修士号を取得。

1961年 『看護の基本となるもの』を出版。

1966年 『看護論』を出版。

1996年 生涯を閉じる。

 

主な著書:看護の基本となるもの       

     看護論

     看護の原理と実際

U.ヘンダーソンの理論の概略

ヘンダーソンは、看護を医師の監督や指示による仕事とは区別し、「独自のもの」としてとらえ、看護の機能を以下のように著した。

看護婦の独自の機能は、「病人であれ健康人であれ各人が、健康あるいは健康の回復(あるいは平和な死)に資するような行動をするのを援助することである。その人が必要なだけの体力と意思力と知識とをもっていれば、これらの行動は他者の援助を得なくても可能であろう。この援助は、その人ができるだけ早く自立できるようにしむけるやり方で行う。」1?と述べている。そして、ヘンダーソンは看護の構成要素として14の基本的ニーズを挙げ、「対象が健康人であっても病人であっても、看護婦は衣食住に対する人間の免れえない欲望を念頭におかなければならない。」2?と述べ、看護師の役割は、患者がこれらのニーズを満たせるよう補助することであると示し、看護が人間の基本的ニーズに根ざしていることを強調している。14の基本的ニーズについては後述のとおりである。この本質的ないし独自の機能は、看護師が自らの主導において遂行でき、それに関しては看護師が最も優れているとしている。

 

 

著書

1)V・ヘンダーソン著(湯槇ます、小玉香津子訳): 看護の基本となるもの、

   日本看護協会出版会1995年、p.11

2)小玉香津子訳:ヴァージニア・ヘンダーソン論文集、日本看護協会出版会、

3)V・ヘンダーソン著(湯槇ます、小玉香津子訳): 看護論、日本看護協会出版会、

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