U.ヘンダーソンの理論の概略
ヘンダーソンは、看護を医師の監督や指示による仕事とは区別し、「独自のもの」としてとらえ、看護の機能を以下のように著した。
看護婦の独自の機能は、「病人であれ健康人であれ各人が、健康あるいは健康の回復(あるいは平和な死)に資するような行動をするのを援助することである。その人が必要なだけの体力と意思力と知識とをもっていれば、これらの行動は他者の援助を得なくても可能であろう。この援助は、その人ができるだけ早く自立できるようにしむけるやり方で行う。」1?と述べている。そして、ヘンダーソンは看護の構成要素として14の基本的ニーズを挙げ、「対象が健康人であっても病人であっても、看護婦は衣食住に対する人間の免れえない欲望を念頭におかなければならない。」2?と述べ、看護師の役割は、患者がこれらのニーズを満たせるよう補助することであると示し、看護が人間の基本的ニーズに根ざしていることを強調している。14の基本的ニーズについては後述のとおりである。この本質的ないし独自の機能は、看護師が自らの主導において遂行でき、それに関しては看護師が最も優れているとしている。
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