やくしの里(老人保健施設)にいらっしゃる仏像である。近所にお住まいの熊谷好さんが彫られて、ご本人が毎月1日に会いに来られていた。今は、ご本人も、息子さんも亡くなられたが、仏像は静かにやくしの里を見守ってくれている。

彫刻家の佐藤忠良さんは、仏像の作用と反作用がすばらしいと話されていた。僕は、人生はバランスと考えている一人だが、単につりあいとしてのバランスではなく、動的な作用と反作用という緊張感を佐藤氏から教えられた。