枯芝ややゝかげろふの一二寸
  貞享五年(一六八八)四十五歳の作である
句意
 野の芝はまだ枯れて冬の姿のままであるが、その上にもはや陽炎がちらつき初めて、ようやく春の気配が動き出していることよ。
 「笈の小文」の旅への出発まで郷里で日待ちの状態があり、その頃あちこちと吟席や吟行を重ねていた。その時の作品である。
大山田村平田 植木神社
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