しぐるるや田のあらかぶの黒む程 | ||||||||
元禄三年(一六九十)四十七歳の作である | ||||||||
句意 | ||||||||
故郷へと向う田圃路にかかると、折しもばらばらと時雨が降ってきた。見ると稲を刈ったあとに生えた新しい株も今は黒ずんで見える。そこへまた一しきり時雨がやってきた。 | ||||||||
「古里の道すがら」の前詞があるが、これだけでは漫然としていて江州の地か伊賀に越えてからかは不明である。 しかし大津から伊賀へ帰郷する際の最短コースである御斎峠越えをしたにちがいない。そう考えると伊賀に入ってほっとし、上野の町を眺めて一息入れた時の即興句ではないだろうか。 | ||||||||
句碑 | ||||||||
上野市西高倉 番屋の辻 | ||||||||
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