名月の花かと見へて棉畠
元禄七年(一六九四)五十一歳の作である
句意
北を望んだ平地には棉畑も交っている。丁度棉の実がはじけて可愛い株立ちの先から白くはみ出している。そこに月の光がふりそそいで白々と美しく、棉のあたかも今が棉の花盛りかと見まごうばかりだ。
「名月の」は「名月の花」とは続かず、「名月の」で余情を残して切れている。そして「花かと見えて」と曲節を求めており、新しみ、変化を探っている。
句
ク
碑
ヒ
上野市農人町 浜辺邸
(非公開)
MENU
MENU1