新藁の出初てはやき時雨哉 | ||||||||
元禄七年(一六九四)五十一歳の作である | ||||||||
句意 | ||||||||
ここ伊賀の山里には、早くも稲刈が終ったとみえて、あちこちの農家では新藁が小屋といわず軒下といわず積まれだした。そしてその清新な香があたりに漂うている。するともうこのあたりには時雨がやって来る。秋も終りに近くなって、あの淋しい冬ももうそこ迄忍びよっている。 | ||||||||
遠雖の別邸である西麓庵での句会の作である。 季節の移り変わりの速いことと、山里の冬近い頃のさびしさとがしんみりと詠まれている。 | ||||||||
句碑 | ||||||||
上野市車坂町 西麓庵跡(森邸) | ||||||||
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