みな出て橋をいただく霜路かな
元禄七年(一六九四)五十一歳の作である
句意
 待ちにまった新両国橋が完成した。人々はみな喜びいさんで霜柱を踏んで渡り初めに出かけていく。
 「新両国の橋かかりければ」という前詞がある。               新両国橋の渡り初めに詠んだ句である。この橋の工事中には「初雪や懸けかかりたる橋の上」と詠んでいる。芭蕉はよほどこの橋に執心したと思われる。   
上野市 下友生橋欄干
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