籠り居て木の実草の実拾はばや      

元禄二年(一六八九)四十六歳の作である

句意

 

 この幽邃な邸内にとじ籠って、庭の草木の実などを拾い、しばらく安穏に暮

らしたいものだ。

 

 

「恕水子別墅にて即興」との前詞があり、九月四日、大垣藩の家老格、戸田

権田夫如水の下屋敷に招かれた折の発句である。

 

挨拶の心で草木の茂る邸内の景趣を讃え、奥の細道の長旅に疲れきった身を

こで休めたいとの意もこめている。

 

句碑

   

 大垣市西外側町 円通寺

 

 

MENU        MENU16