行く春や鳥啼魚の目は泪
元禄二年(一六八九)四十六歳の作である
句意
今
イマ
まさに
過
ス
ぎ
去
サ
ろうとする
春
ハル
に
別
ワカ
れを
惜
オ
しむかのように、
鳥
トリ
は
啼
ナ
き、
魚
サカナ
は
目
メ
に
涙
ナミダ
を
湛
タタ
えている。
奥の細道の旅に出立するときの留別句である。前途三千里の大旅行であり、いく者も留まる者も離別の思いがひとしおである。旅に出る自分を空飛ぶ鳥に比し、江戸に留まる門人を魚にたとえたといわれてぃる。決して詩的誇張ではなく、送る者も送られる者も胸が一杯であったことがわかる。
句
ク
碑
ヒ
大垣市船町 水門川沿街路
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