涼しさを我が宿にしてねまるなり
元禄二年(一六八九)四十六歳の作である
句意
この家の涼しさをわが物にして、わが家同然の気楽な気分でねまっておりま
す。
五月十七〜二十六日、尾花沢逗留中の歌仙の発句である。
「ほそ道」に「尾花沢にて清風といふ者を尋ぬ。・・・日ごろとどめて長途の労
さまざまにもてなし侍る」とある。「ねまる」(くつろいで楽に座る)という味
のある東北方言を用いて家人への親近感を深めた。
句碑
大垣市船町 水門川沿街路
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