早稲の香や分け入る右は有磯海      

元禄二年(一六八九)四十六歳の作である

句意

 

 早稲の香の漂う一面の稲田。その中を分け進む右手はるかに、紺碧の有磯海

が開けて見えることよ。

 

 

 七月十五日、越中、加賀国境の倶利伽羅峠あたりで、眼下はるかに富山湾を

眺望。

 

大景の中に実りの秋を捉えて、加賀百万石の大国のイメージを形象している。

 

句碑

 

大垣市船町 水門川沿街路

 

 

MENU        MENU16