古池や蛙飛びこむ水の音 | |||||||||
貞享三年(一六八六)四十三歳の作である | |||||||||
句意 | |||||||||
静かな春の日、古池の辺りはひっそりとして何の物音もない。するとちゃぽんとかわずの飛び込む音がした。その一瞬今までの静寂は破られ、そしてまたもとの静寂にかえった。 | |||||||||
芭蕉の句のなかで最も知られる名句の一つである。 初め芭蕉が「蛙飛びこむ水の音」という七五をつくり、上におくべき五音を門弟たちに考えさせた。すると其角は「山吹や」とつけたが、翁はこれに満足せず「古池や」と決めたそうだ。 なぜこの句が名句かといえば、芭蕉が自ら模索を続けた閑寂幽玄の句風を開眼させたと宣伝されたが、江戸深川の芭蕉庵での即興吟であり「刹那の中に永遠の閑寂をとらえたもの」と鑑賞することができる。 | |||||||||
句碑 | |||||||||
左京区永観堂町 永観堂(禅林寺) | 東山区本町 東福寺 | ||||||||
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