ほととぎす大竹藪を漏る月夜      

元禄四年(一六九一)四十八歳の作である

句意

 

 鋭い一声を残して時鳥が飛び去った方角をふり仰ぐと、眼前に鬱蒼と茂り立

つ大竹藪の隙間を青白い月光が幾筋も斜めに貫いている。

 

 

雄大な構図の中に、夏の静夜の静寂感が生きている。

 

「月夜」は月光のことで、夜は添え字である。

 

句碑

 

右京区嵯峨朝日町 車折神社

 

 

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