うち山や外様しらずの花盛り
寛文十年(一六七十)二十七歳の作である
句意
広大な内山永久寺の山内の花盛りのさまは、その真言密教の行法と同様に、
寺外の者には窺い知ることができない。
「内」に「外」を対置した縁語趣味の句である。
「外様」は、身内でない者、部外者であり、永久寺が秘法を行ずる山伏寺なの
で「外様しらず」と言った。
「うち山」は天理市杣之内にあった内山金剛乗院永久寺で、真言宗の山伏寺で
あった。
天理市杣之内町 内山永久寺跡
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