花盛り山は日ごろの朝ぼらけ
元禄一年(一六八八)四十五歳の作である
句意
吉野山の曙は、花盛りの今も花のないふだんの季節と同じなのに、満山の花
が朝日に匂うと、異常なまでの美しさを現してくることよ。
「芳野」との前詞がある、奈良吉野山のことである。
山の朝明けそのものは常と変わらぬことを述べ、花の美しさを強調している。
吉野町吉野山 下千本嵐山下
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