あかあかと日は難面くも秋の風
元禄二年(一六八九)四十六歳の作である
句意
強い日射しが容赦なく照りつけ、残暑はなお厳しい中にも、寂しい秋風の気
配が漂いはじめ、長旅の旅愁をいっそうつのらせる。
「途中吟」との前詞があり、金沢入りの途中吟である。
金沢源意庵における納涼句会での句で、真蹟竪幅の「旅愁慰めかねて、物憂き
秋もやや至りぬれば、さすがに目に見えぬ風のおとづれもいとど悲しげなるに、
残暑なほやまざりければ」の言葉に尽くされている。
句碑
天王寺区夕陽丘町 大江神社
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