()の花や暗き柳の及び腰

元禄七年(一六九四)五十一歳の作である

 

句意

 

 真白な卯の花の匂う垣根の傍らに、小暗いほど葉を茂らせた柳の枝垂が揺れ

ている。まるで、及び腰で卯の花にさわろうとしているようだ。

 

 

柳の姿態に興を催して擬人的に詠んだ初夏の景であり、明と暗の対照がおも

しろい。

「碧巖録」の「柳暗花明」の面影がある句と評されている。「暗き柳」は柳の

葉が茂って小暗いことである。

 

句碑

 

高槻市玉川二 玉川橋団地

 

 

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