三井寺の門敲かばや今日の月
元禄四年(一六九一)四十八歳の作である
句意
皎々たるこの名月に浮かれ出て三井寺まで押しかけ、月下の門を敲きたいも
のだ。
八月十五夜、義仲寺の草庵に大津、膳所の門人を集めて月見した折の句であ
る。
「僧ハ敲ク月下ノ門」を踏まえ、それに倣って月下の門を敲こうというところに
逸興の余勢がこもっている。
また謡曲「三井寺」に同じ八月十六夜の月を賞でる場面があるのを連想した着
想と思われる。
大津市園城寺町 円満院 大津市園城寺町 三井寺
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