ひらひらと挙ぐる扇や雲の峰
元禄七年(一六九四)五十一歳の作である
句意
太夫の仕舞に、手に白扇をひらひらと翻しつつ高く掲げるさまは、折から夏
空に白く浮き立つ雲の峰のごとく高々と、健よかに見えることだ。
「本間氏主馬宅に遊びて」との前詞があり、主馬亭での発句である。
そして主馬の演じた仕舞の妙技を、湖上嘱目の雲の峰に擬して讃えた当意即妙
の挨拶句である。
大津市京町 天孫神社
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