いかめしき音や霰の檜木笠      

貞享一年(一六八四)四十二歳の作である

 

句意

 

 バラバラと大きな音を立てて檜木笠を打つ、この霰の音のなんと荒く、いか

めしいことだ。

 

 

かぶった檜木笠に当る霰の音はことさら大きく耳に響く。「いかめしき」は、

その音がどこか心細さの感じる厳しい冬旅をしている身に、ずしりとこたえ

るという心情を表している。

 

 

甲賀郡甲西町菩提寺 正念寺

 

 

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