葱白く洗ひあげたる寒さかな      

元禄四年(一六九一)四十八歳の作である

 

 

句意

 

 畑から抜いてきた新鮮な葱の泥を庭先の井戸水で洗い流すと、たちまち真白

な根が現れる。洗いあげたばかりの、水にぬれたその根の白さがいかにも寒々

と目にしみる。

 

 

葱の白さで凛冽たる冬の寒さを視覚的に表現した、さわやかな感覚句である。

 

美濃の垂井に本龍寺の住職、規外を訪ねた折の吟である。

垂井地方は宮代根深の名産地で、その葱は白根が一尺に近く、葉よりも長いと

いう。

 

 

蒲生郡日野町大窪 遠久寺

 

 

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