人も見ぬ春や鏡の裏の梅
元禄五年(一六九二)四十九歳の作である
句意
ああこんな、人の見もしない鏡の裏で、ひっそりと春を迎えている梅もある
ことよ。
昔の鏡は青銅などの金属製であり、その裏側に花鳥などの模様が付けられて
いた。
ふだんは人も見ぬ、そんな鏡裏の梅に隠逸の心を見出して共感している心境句
である。
坂田郡伊吹町杉沢 勝居神社
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