海は晴れて比叡降り残す五月哉

元禄一年(一六八八)四十五歳の作である

 

句意

 

 うっとうしい梅雨が上がって、琵琶湖の一帯はさわやかな五月晴れに映え、

比叡の峰のあたりだけがまだ降り残っているらしく、雨雲に覆われていること

だ。

 

 

 「五月末、ある人の水楼にのぼる」との前詞がある。

 

一望の中に風景の変化を含む琵琶湖の大観であり、招かれた水楼の主への挨拶

心もある。

 

 

大津市下坂本 新唐崎公園

 

 

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