榎の実散る椋の羽音や朝嵐
貞享〜元禄年間の作である
句意
榎の大樹を塒としていた無数の椋鳥が一斉に飛び立った。その羽音が一しき
り、朝の静寂を破って嵐のように響き、榎の実がはらはらと散りこぼれている。
椋鳥が大群をなして飛び立つ時の大音を朝嵐になぞらえている。
そして榎の実は椋鳥が殊に好み、小豆大紅褐色の球状果である。
大津市国分 幻住庵遊歩道
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