ニュースクリッピング
阿山町立鞆田小で外部講師招き授業 引退した盲導犬の「サラ」も登場 /伊賀
◇視覚障害者の理解に一役
阿山町中友田の町立鞆田(ともだ)小学校(冨井清志校長、120人)で22日、「とも小タイム」という地域社会の問題などを学ぶ授業が行われた。人権分野では、昨年5月で盲導犬兼聴導犬を引退したサラ(ゴールデンレトリバー、雌9歳)なども登場。児童たちは、盲導犬や視覚障害者がおかれた現状に熱心に耳を傾けた。
「とも小タイム」は今年4月から同校が試みとして導入した。外部講師を招いての授業は今回が初めて。
授業には人権問題や稲作、畑作(野菜、果物)の専門家4グループが来校。人権問題は、同町下友田の展示スペース提供施設「コミュニティーC&D」主宰の高石千恵さんとサラが担当した。高石さんが盲導犬や視覚障害者がおかれた状況について、「レストランや電車に盲導犬を連れて乗ると、なぜなのかを理解していない人がいる」と説明、児童たちはサラを見ながら大きくうなずいていた。
授業は同校周辺の地域環境を専門家から学びながら地元の人たちと交流を深めるのが目的。基本的に3年生から6年生の縦割りの六つのグループに分かれ、それぞれのグループがテーマ別に、学校周辺の環境を学んでいく。
人権問題を学ぶグループに参加していた6年生の福森みゆきさん(11)は「他の学年の人と一緒に勉強できて楽しかった」と話していた。
今後も、外部講師の授業や実作業などを行い、11月には学習発表会とワークショップが行われるという。
[毎日新聞 2003年5月26日]
|