参加型学習の基礎
1.研修会のスタイル
 
(1)講演会・映画会のメリットとデメリット
  【有効性】
     @一度に多くの人々を対象とすることができ、学習者の範囲を広げることが
       できる。
     A必要な知識を伝達しやすい。
     B講演者の学識・経験あるいは生きざまなどにふれることにより、励まされ、           共感することで啓発される。
     C映画・演劇・コンサート等の鑑賞は、参加者が感心を持ちやすく、感性面に         訴える力が強い。  
【問題点】
     @参加者が受け身になってしまうことが多い。
     A積極的な学習者は、学習意欲が増すにつれて常に受け身の学習方法では自       己表現できない物足りなさを感じ、やがて不十分さを感じるようになる。
     B参加者が自分自身の課題を発見する場にはなりにくく、自らの課題意識が識で      きないまま学習が進む場合は効果が上がりにくい。
     C人と人とのつながりを生む場となりにくい。
     D研修の効果は講師の資質に左右され、参加者、主催者のニーズとずれが生        ることがある。

(2)参加体験型学習の意義
     @「気づき」・・・体験やグループ討議を通じて、自分自身および他者の多様          な個性・価値観・可能性を知り、問題の所在に気づくことができる。
     A知識・理解・・・人権教育・啓発の理念や概念について、学び、理解するこ         ができる。
B意欲・態度・・・問題解決の意欲・態度を身につけることができる。
     C「スキル」・・・一人ひとりの分析的思考・批判的思考などのプロセスや、自分の体      験や考えについて伝えること、コミュニケーショ ン、協力して問題解決をするための      技術など、人間関係づくりについての技術を身につけることができる。