Vol.7
アンドラ・プラディッシュ州では、1991年まで「マタンギ」という習慣があった。ヒンドゥー教寺院では、母の体内にいるうちに「神の生まれ変わり=マルタマ」と名付けられ、一生を寺院に奉仕させられるということが行われていた。「神の子」「神の分身」とは名ばかりで、寺院のために売春を強制されていた。
ダリット解放運動により、裁判によって廃止
され、寺院は民衆の手で取り壊された。
しかし、「マルタマ」さんは、今も裁縫学校でリハビリを続けている。
女性に対する暴力、虐待、レイプ、殺人などが横行し、男性中心社会を存続させるために様々な「神話」が利用されてきた。「神話」を「非神話化」させる取り組みが進められ、女性解放運動が広がりを見せるようになった。

「ようこそダリットランドへ!」という挨拶
の中に、絶えず侵略を受けてきたインドの歴史の中に、「ダリットこそが先住民である」というあたりまえの事実を再確認すべきであるという思いを感じた。
神話とカースト制