代表的な花粉について
ひとくちに「花粉症」と言っても、その原因となるものにより(何科の植物であるか等)対策が変わります。
またシラカンバ花粉症の方の中にはバラ科の果物を食べると喉が腫れたりする方もあり
きめ細かな対応が必要となります。
以下に代表的な花粉について紹介します。
1.ハンノキ
高さ20メートルまで成長する落葉高木で、荒れ地、森や湖などの湿地に好んで生えています。
(カバノキ科、分布:日本全域、開花:1月中旬〜5月下旬)
2.スギ
常緑針葉樹の高木で、高さ30〜50メートルまで成長します。1つの花から約40万個の花粉が飛ぶ。
日本における花粉症原因植物の代表的なものです。
(スギ科、分布:東北以南全土、開花:2月〜5月上旬)
3.ヒノキ
ヒノキ科の針葉樹で30メートルまで成長します。スギの花粉より約2週間〜1ヶ月開花時期がずれます。
(ヒノキ科、分布:本州福島以南〜九州屋久島地方までの山地、開花:3月〜5月)
4.シラカンバ(白樺)
北海道地方で多く見られる木です。シラカンバの花粉症の方は、同じ仲間の植物であるバラ科の食物リンゴ・もも・梨などを食べると口の中や舌・喉が腫れたり痒くなったりすることもあるので(口腔アレルギー症候群)注意が必要です。(カバノキ科、分布:北海道〜本州中部以北、開花:3月下旬〜6月)
5.コナラ属(コナラ、クヌギ)
雑木林で見られる落葉広葉樹です。若木でも多数の花をつけ、多くの花粉を飛ばします。
(ブナ科、分布:日本全域、開花:4月中旬〜5月下旬)
6.スズメノテッポウ、スズメノカタビラ
いずれも広範囲に生育する雑草で、茎の先端に3〜7cmの花をつけます。
(イネ科、分布:北海道〜九州、開花:2月下旬〜5月下旬)
7.カモガヤ
「オーチャードグラス」の名で明治の初期から牧草として日本に輸入されました。高さ30〜120cmにまで成長します。(イネ科、分布:日本全域、開花:5月〜7月)
8.イネ
古代から主食として栽培されてきた馴染みの深い植物です。開花は一品種につき約10日間です。
(イネ科、分布:日本全域、開花:7月〜8月上旬)
9.ブタクサ
北アメリカ原産の一年草で、明治初期頃から日本に渡来しました。9月初めのピーク時には大量の花粉を飛ばします。
(キク科、分布:日本全域、開花:8月〜10月)
10.カナムグラ
原野、道ばた、荒れ地等さまざまな場所に多く生育します。
(クワ科、分布:日本全域、開花:8月中旬〜10月)
11.ヨモギ
平野の空き地や道ばた、海岸などに生育します。ヨモギ花粉症になると、開花期以外でも他のキク科植物でも発症することがあります。
(キク科、分布:日本全域、開花:8月〜10月)
12.セイタカアキノキリンソウ
北アメリカ原産の帰化植物で、別名「セイタカアワダチソウ」とも言われています。同じ仲間のヨモギによりアレルギーが発症した後、この花粉で症状がひどくなると考えられています。
(キク科、分布:北海道〜九州、開花:8月〜11月)