惑星神話
奈々星 理砂と飛竜 まり子(ミスティー・スワン)・・・。
松本 零士さん風に言わせて貰うならば、この二人の女性の出会いから、遠大なストーリーが始まる・・・。
女王マリカ
若干十三歳にて、ネオエデナ星雲の女王に就任したマリカ・・・。エスパーでもあった彼女は、ウルトラコンピューターと自分の脳をリンクさせて、ある計算を行った。
「宇宙征服は可能か?」
「コスモーラの協力があれば可能となる・・・」
その解答に気を良くしたマリカは、最新鋭の艦隊を率いて、大遠征の旅に出立するのであった・・・。
「女王様、コスモーラって何でしょう。人の名前でしょうか・・・。はたまた、宇宙の闇に潜む怪物でしょうか」
「それは、この旅のどこかで判明するでしょう・・・。コンピューターも不可能と言ってない以上、宇宙は、いずれネオエデナ星雲のものになるのです」
自信たっぷりに語る女王に、秘書は妙に納得してしまう・・・。
奈々星 美砂
奈々星 理砂の母・・・。
天才と褒めそやされる、科学者としての自分の才能に自惚れてやりたい放題。各分野に大勢の敵をつくり、とうとう地球にいづらくなってしまった彼女は、火星探査隊に強引に参加する。
だが、そこでもわがままゆえに問題を連発・・・。美砂は、ひとりでアステロイド・ベルトに移住したが。
蟻地獄星雲の侵略を受ける遙かな惑星から、援軍を求めて宇宙に飛び出した宇宙艇の漂流。その異星のメカ等に興味をもった科学者としての美砂は、その搭乗員を渋々保護する。そこは天才の面目躍如・・・。自分のコンピューターと異星のコンピューターをシンクロさせ、言語や科学大系を解析してしまった。
さらに、異星人の体の仕組みを調査分析するために、あろうことか、自ら男性と判断した漂流者と関係をもってしまったのである。
そこで誕生したのが、惑星神話の主人公のひとり奈々星 理砂である。
魔城突入 1
ついに、魔女王の居城を突き止めた宇宙連邦警察機構・・・。拉致され凌辱を受ける、各分野のヒロインやヒーローを救出する先鋒として、リサとコバルト・パールが急行する。リサを師匠と仰ぐパールは、強引な作戦に屈せず、決行に同意するのであった。
バリヤー雲の周囲を警戒している監視艇を弾き飛ばし、装甲突破艇で一気に居城に突入する二人。
「ふん・・・、小娘どもが愚かな事を」
「自分たちを売り込むつもりか知らんが、二人で何が出来る」
モニターで私服の二人をのぞき込みながら、せせら笑うエスパーや超戦士達・・・。
「退屈しのぎに、ちょっと遊んでやるか」
「せめて、十分は楽しませて貰いたいものね」
だが城主として君臨する魔女王は、背筋に、何か得たいの知れない不安な汗を感じていた。今まで味わった事さえない、氷のような予感を・・・。