かつてこねくとみは,SD-RAM 動作 FSB の最高値が上昇した原因を推測した。 その後の試験を通して見たところ,最高値変動の原因が「熱」にあると思われる。 ただしエイジング ( aging, ageing ) の影響も,まだ否定できない。 ここでエイジングとは,装置や電子部品の特性が経時変化する現象を言う 【岩波・理化学事典】。 装置は経時変化(慣らし運転)を経て安定化したり,あるいは劣化したりすることが知られている。 試験結果は,以下の通りである。
| 測定年月 | 室温*1 | 2.2.2*2 | 3.3.3 |
| 2000年10月 | 148*3 | >=155*4 | |
| 2001年 1月 | 8℃ | 151 | - |
| 2001年 4月 | 11℃ | - | 169 |
| 2001年 5月 | 27℃ | 144 | - |
| 2001年 6月 | 23℃ | - | 164 |
| 2001年 7月 24日 | 32℃ | 143 | 162 |
| 2001年 7月 25日 | 25℃ (エアコン室) | 145 | 164 |
| 測定年月 | 室温 | 2.2.2 | 3.3.3 |
| 2000年 8月 | 131 | >=155 | |
| 2001年 2月 | 12℃ | 134 | - |
| 2001年 5月 | 25℃ | 131 | - |
| 2001年 7月 | 31℃ | 127 | 163 |
| 測定年月 | 室温 | 2.2.2 | 3.3.3 |
| 2000年10月 | 152 | - | |
| 2001年 1月 | 152 | - | |
| 2001年 5月 | 151 | - | |
| 2001年 7月 25日 | 25℃ (エアコン室) | 150 | 166 |
| 2001年 7月 28日 | 30℃ | 149 | 164 |
| 測定年月 | 室温 | 2.2.2 | 3.3.3 |
| 2000年 9月 | 138 | >=155 | |
| 2001年 2月 | 12℃ | 137 | - |
| 2001年 5月 | 34℃ | 138 | - |
| 2001年 7月 | 30℃ | 138 | 164 |
| 測定年月 | 室温 | 2.2.2 | 3.3.3 |
| 2001年 5月 | 20℃ | 121 | 158 |
| 2001年 8月 | 34℃ | 120 | 163 |
測定結果を見ての通り,高温環境であるほど正常動作可能な FSB の最高値が下がる傾向にあることが,示されている。 特に,Micron7E での結果からは,時を隔てて似た温度環境における測定値の再現性が強く見られることから,FSB最高値が熱に依存して変化することが伺われる。 ここでは SD-RAMモジュールへのエイジングの影響はほとんどないように思われる。 ただし,この試験によってエイジングの影響が完全に否定されたわけではない。 実際 GeILメモリの測定では,環境温度が上がったにも関わらず動作最高記録が更新されている。 今しばらくは,いろいろな温度環境における FSB最高値の変動を検証する必要があると思われる。
プログラム スーパーπ による円周率 104万桁計算完了でもって,動作確認済みとする。ただし,104万桁の計算結果を点検していないので,スーパーπの設定計算精度範囲内で正確に円周率が求められたかどうかは,定かでない。
マザーボード: Epox EP-BX6SE
マザーボードI/O電圧: 3.40V (EP-BX6SE標準)
CPU: Intel PentiumIII FC-PGA
CPU Socket370 -> Slot1 変換カード; 使用
CPU冷却: 空冷
CPUコア電圧: 1.50V 〜 1.80V
OS: Microsoft Windows2000 Professionalシステムの詳細はここで。
オーバーする,つまり超えるとは,ハードウェアベンダーの動作保証の範囲を超えた使い方をするということでもあります。 例えここで得た情報を元にオーバークロッキングを試みて,損害が発生し賠償責任が生じたとしても,オーバークロッキングを試みたあなたご自身の責任となります。
こねくとみ
SD-RAM
熱と動作最高値
パソコンに関する情報サイトのいくつかをご紹介します。
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tanuki の世界
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Over
Clocker's Dream
インテル製CPUのクロックアップ耐性報告を集計しています。
SD-RAMの技術資料を公開しているサイトをいくつかご紹介します。
IBM:
The Functional Description and Timing Diagrams for SDRAM Operation
シリーズ
明日の日本社会へ
科学技術立国の道険し・・・
リンク集:身近でできる理科実験紹介
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